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学会・セミナーレポート

Team HOPE ペットの健康診断の日 PRイベント 開催される

 2017年10月4日(水)、東京・恵比寿ザ・ガーデンルームにおいて、Team HOPE ペットの健康診断の日 PRイベントが開催された。当イベントは、Team HOPEが健康診断の受診啓発の一環として、10月13日(じゅういさん)を「ペットの健康診断の日」として登録したことを受け実施された。
 代表の太田亟慈先生(犬山動物総合医療センター)の挨拶のあと、学術アドバイザーである石田卓夫先生(一般社団法人日本臨床獣医学フォーラム会長、赤坂動物病院)講演「病気の早期発見、早期治療で寿命が変わる」が行われ、犬や猫を飼ううえで気を付けるべきチェックポイントや考え方、健康診断の重要性、そして動物病院は「ホスピタル」であり、病気になってからいく場所だけでないことを詳しく解説された。
 続いてのトークセッションでは、白衣姿の太田先生をはじめ、女優の川原亜矢子さんと愛犬のヨジンサちゃん(フレンチ・ブルドッグ)、落語家の林家たい平さん、インスタグラムでも人気の柴のだいふくくんが飼い主とともに登場した。壇上で実際にウェルネスチェックや触診などを行い、太田先生が解説するという流れで、終始和やかな雰囲気でイベントは進行した。
 全国での登録件数も1000件を越え、ますますの発展が期待できるTeam HOPEの活動。獣医界だけでなく社会に向けたこの予防啓発のキャンペーンで、今後も動物病院のこれからの立ち位置を提示していく。

第3回 VSJサミット2017 開催

 2017年9月10日(日)VSJ(Veterinary Services Japan)による第3回VSJサミット2017が、Nagatacho GRID(東京・千代田区)にて開催された。
 オンラインでの活動がメインであるものの、毎年一度「つながり。」をコンセプトにFace to Faceで本サミットを開催。多くのスペシャリストやジェネラリストが集い、今年は「チャレンジ!」をテーマに終日熱い議論が交わされた。Session1「これからの獣医師の働き方改革」、Session2「これからの日本の獣医大学のあり方・役割とは?」、Session3「獣医業界のあらたなサービス」、Session4「日本での動物看護師の現状と活かし方の展望」、Session5「女性獣医師の働き方改革」にフォーカスをあてた。獣医師や動物看護師のワークライフバランスや、勤務医・開業のメリットデメリット、年功序列や、勤務意欲の維持のためにロールモデル提示の提案など、獣医師、動物看護師がそれぞれ職場環境のあかで「いい塩梅」をみつけることが大切さや、そのために職場内の「言える化」「見える化」が大切であることなども示された。
 また、今回のサミットでは、海外の先生とも中継を結び、パデュー大学 獣医行動診療科の尾形庭子先生、Adobe Animal HospitalでVTS(Veterinary Technician Specialists)として救急医療の現場で活躍されるKenichiro Yagi先生とリアルタイムでのセッションが行われ、会場は白熱した。
 Session5「女性獣医師働き方改革」のセッションの前には独立行政法人 家畜改良センター 茨城牧場の白戸綾子先生から、女性獣医師の現状に関する日本獣医師会のアンケート結果等が報告された。続いて子育て奮闘中の女性獣医師の先生方が登壇し、女性獣医師そして女性が多くを占める動物看護師の日本の職場環境の改善点について話し合われた。子育てだけでなく、今後は介護も働き方改革のうえで影響を及ぼしてくるであろうこと、そのためには、まずは「お互い様」の心をもって、職場の仲間を暖かく受け入れるという、気持ちの切り替えが将来の職場環境の改善への第一歩だと思うという登壇者の言葉が印象的であった。
 2018年に第4回も開催の予定。詳細はhttps://www.facebook.com/vsjllc/まで(VSJ事務局:support@vsj.freshdesk.com 三好紀彰先生)。


セッション中の一場面(セッション4動物看護師の現状と活かし方の展望)。モデレーターは辻田裕規先生、スピーカーは佐々木伸雄先生、小笠原聖悟先生、神田鉄平先生、牧田明美先生、そして海外からはKenichiro Yagi先生がリアルタイムで会場とつながり、熱いセッションが展開


サミットの終わりには、100人近い参加者たちから、スピーカー、モデレーターの先生たちへ、惜しみない拍手が送られた

動物看護師公的資格化 現状、課題および取り組み 公表される

2017年8月23日、中央動物専門学校で開催された動物看護教員研修にて、「動物看護師公的資格化 現状、課題および取り組み」について、動物看護師養成専門学校間で情報共有を行った。
教育の高位平準化を推進している専門学校のコアカリキュラム策定委員会はコアカリキュラムについて専門学校からの意見の聴取を行ってきた。専門学校からは、コアカリキュラムの総時間数が多く、独自のカリキュラムが作成しにくいこと、コアカリキュラムの中に重複する教育内容があることが指摘された。その指摘を受けて、重複科目を解消し33科目から28科目へ、授業時間を1,650時間とする新コアカリキュラム案を作成した。また、専門学校各校の特色を生かした科目時間を480時間から630時間に増やし、コアカリキュラムの習得とともに総計2,280時間を資格認定の要件とした。
コアカリキュラム策定委員会は、この新コアカリキュラム案を動物看護師統一認定機構のカリキュラム策定小委員会に提出した。機構の同委員会はこの新カリキュラムを元にパブリックコメントを募集し、全国動物保健看護系大学協会1件および専門学校13件から意見を得た。大学協会からの意見は「専門学校間で意見交換を行って慎重に作成された。大学協会としてはそのカリキュラムを尊重する」というものであった。同委員会は、専門学校からの意見を受け、8月下旬にある機構の理事会を経て、最終的な新コアカリキュラムを正式に発表する予定である。また、新コアカリキュラムに基づく教育は2019年4月からの開始を予定している。

会場の様子

(一社)全国動物教育協会、(一社)全国動物専門学校協会共催 動物看護教育研修 開催される

 2017年8月23日、(一社)全国動物教育協会、(一社)全国動物専門学校協会共催の動物看護教員研修が中央動物専門学校(東京)にて開催された。今回のテーマは「認定動物看護師の職域拡大に向けて(酪農支援)」で、酪農学園大学獣医学群の中田健先生が酪畜産業の概要、生産現場のイメージ作り等を研修の目標に講演を行った。講演では、主に肉用牛、乳牛、養豚、養鶏、使用衛生管理基準等について総括的に説明された。畜産も動物の知識を活かせる職域にもなり得る。畜産の分野も教員が詳しく教えることができれば、動物看護師の職域を広げる機会にもなり、それに興味を持つ学生が増えるであろう。
 同日には、同会場で、(一社)全国動物専門学校協会の「トリミング教員研修会」が開催され、「トリマー各検定」の改定について、トリミング選手権大会の競技要綱変更について説明があった。こちらも関係する専門学校の教員が参加し、変更点についての説明を熱心に聞いていた。
 次回の動物看護研修は2017年11月3日(金・祝)に国際動物専門学校(東京)にて開催される予定。テーマは「動物看護師に必要な畜産学(仮)」で、今回のテーマに連動した研修となる。

研修会に先立ち挨拶される佐々木伸雄先生(動物看護師統一認定機構)

トリミング教員研修会

第10回 日本獣医腎泌尿器学会学術集会・総会が開催される

 去る8月19日(土)、20日(日)、東京ベイ舞浜ホテルクラブリゾートにおいて、第10回 日本獣医腎泌尿器学会学術集会・総会が開催された。腎泌尿器疾患の診断と治療―現在と未来―をテーマに、2日間にわたる講演および研究発表に約170名が参加し、充実したディスカッションを展開した。また、今回は第10回の記念大会であり、記念講演をされた長船健二先生、名誉会員である山根義久先生、安田隼先生、小野健一郎先生、本好茂一先生および顧問の大橋文人先生に感謝状が贈られた。大会の主なプログラムは以下の通り。
<19日>
●パネルディスカッション「CKDの治療薬―現在と未来―」
「ACEIとARB」竹村直行先生(日本獣医生命科学大学)、「ベラプロストナトリウム」竹中雅彦先生(竹中動物病院)、「 リン吸着剤と活性炭製剤」星史雄先生(北里大学)
●ランチョンセミナー
「体重と尿路を管理する療法食NVD WU体重&尿路ケアサポート―猫の下部尿路疾患:食事管理―」岡本徹氏(ブルーバッファロー・ジャパン(株))
●記念講演
「腎臓病とiPS細胞」長船健二先生(京都大学iPS細胞研究所)
<20日>
●パネルディスカッション「下部尿路腫瘍の診断―現在と未来―」
「下部尿路疾患の画像診断」秋吉秀保先生(大阪府立大学)、「下部尿路腫瘍の内視鏡検査」三品美夏先生(麻布大学)、「BRAF遺伝子変異検査」西村亮平先生(東京大学)
●ランチョンセミナー
「小動物の尿路感染症治療での今後の問題点」村田佳輝(むらた動物病院)
一般症例・研究発表

会場の様子

第37回 比較眼科学会年次大会 開催される

 2017年7月29日(土)、30日(日)の2日間にわたり、茨城・つくば国際会議場において、第37回 比較眼科学会年次大会が開催された。今回は「進化する再生医療と比較眼科学」をテーマに特別講演、教育講演、基礎部会講演、臨床部会シンポジウム、一般講演が行われた。
 土曜日の特別講演では、国立生育医療研究センター 眼科・視覚科学研究室の東 範行先生による「iPS細胞およびES細胞からの視神経細胞の作製と展望」が行われ、再生医療が獣医眼科診療に何をもたらすか、そのヒントが解説された。
 また、2日目の日曜日も、京都大学 ウイルス・再生医科学研究所 発生システム制御分野の永樂元次先生による「細胞の自己組織化能を利用したin vitroでの機能的立体組織の構築」と題した基礎部会講演や、小笠原隆広氏((株)ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング)による「角膜上皮細胞を用いた再生医療製品の開発」と題した教育講演などが行われた。合わせて、臨床部会シンポジウムでは、「専門医が教える眼科手術のコツ」と題し、5名の先生が各手術のポイントについて解説された。
 200名近い参加者は2日間にわたり最新情報や臨床に直結する情報を得て、明日からの眼科診療に役立てられることであろう。

会場の様子

国際動物専門学校・大宮国際動物専門学校
「国際★どうぶつ祭」 開催される

 2017年7月22日(土)、23日(日)、国際動物専門学校にて今年で12回目を数える「国際★どうぶつ祭」が開催された。
 国際動物専門学校には、動物看護・理学療法学科、動物看護・栄養学科、美容・デザイン学科、自然環境・動物飼育学科、しつけ・トレーニング学科があるが、それぞれの学科の特性を活かしたプログラム「ワンコの身体検査&リハビリ!動物病院体験」「トレーナー犬ふれあい」「犬のデモンストレーション&トレーニング体験」「犬猫のバンダナ作り・迷子札作り」「ワンちゃんのおやつ作り」「ワンちゃんのファッションショー」などが学生たちの手により行われた。また、金魚・メダカすくい・オカヤドカリ釣り、小動物・小鳥や爬虫類などに触れるコーナー、手作り工作(貝殻アート)などもあり、来場者の楽しそうな様子がうかがえた。会場には、ペットを連れた方や、近所の親子、学生の父兄などさまざまな方が来場し、大きな賑わいをみせていた。
 なお、同じ日程で大宮国際動物専門学校でも6回目となる「大宮国際★どうぶつ祭」が開催された。両校の総来場者数は3,315名であった。

一般社団法人 日本ペット栄養学会第19回(20周年記念)大会 開催される

 2017年7月23日(日)、東京大学農学部弥生講堂において、一般社団法人 日本ペット栄養学会第19回(20周年記念)大会が開催された。今回は20周年という節目の大会であり、2つのシンポジウム、基調講演、ランチョンセミナーおよび一般演題口頭発表が行われた。
 午前中は第2会場の一般演題口頭発表と並行して、シンポジウム1「食欲と疾患」が行われ、嗜好性や行動異常との関連性、食欲調節因子に関する講演が行われた。
 サプリメントをテーマとした2つの基調講演およびランチョンセミナーのあと、シンポジウム2「『ネコノミクス』におけるペット栄養学会の果たす役割」が行われ、猫の栄養学について腎臓病、糖尿病などの疾患との関連性、そして嗜好性などの講演が展開された。
 節目の大会であり、近年の犬猫の栄養に関する情報ニーズの高まりと相まって、多くの参加者が熱意をもって聴講されていたのが印象的であった。

会場の様子

会場の様子2

第17回日本獣医がん学会 開催

 2017年7月1日(土)、2日(日)、東京コンベンションホール(東京)にて、第17回日本獣医がん学会が開催された。参加者は815名であった。
 初日午前中は、教育講演として「腫瘍のリンパ節転移に関する病理」鈴木 学 先生((株)サップス獣医外科病理センター)、「獣医療における獣医師の倫理とリスク」氏政雄揮先生((株)ブイエムスリー)、「抗がん剤曝露の危険性と有効な安全対策」中山季昭先生(埼玉県立小児医療センター薬剤部)が、午後にはシンポジウム「部位別アプローチ法を整理する2017」の「骨盤」(座長:生川幹洋先生〈三重動物医療センター〉)と、「胸部」(座長:高木 哲 先生〈北海道大学〉)が行われた。また2日目は、本大会のテーマである「消化器型リンパ腫」について、午前は「犬」(座長:佐藤敏彦先生〈さとう動物病院〉)、午後は「猫」(座長:呰上大吾先生〈日本獣医生命科学大学〉)に分け、メインシンポジウムが行われた。このメインシンポジウムは、アドバイザーに内田和幸先生(東京大学)を迎え、犬、猫それぞれで総合討論の時間が設けられ、外科適応や薬剤の使用方法などについて熱い議論が交わされた。
 2日午後には第8回獣医腫瘍科認定医Ⅱ種試験および第8回獣医腫瘍科認定医Ⅰ種試験の認定証授与式があった。Ⅱ種の合格者は38名(合格率16.5%)、Ⅰ種合格者は3名(合格率は15.7%)であった。この結果を受けて認定委員長である藤田道郎先生は「試験が難化しているという声も聞こえたが、例年通りの試験内容である」ことを強調した。
 2日午後のメインシンポジウムの前に、学会新会長に石田卓夫先生の再任が発表され、「世界に誇れる臨床研究を出していくこと、がんという科学をより進めることが使命である」と就任の挨拶をされた。任期は2年。2020年には日本獣医がん学会が日本で開催される世界大会のホストとなっており、新しい体制での運営が期待される。
 次回第18回は、2018年1月27日(土)、28日(日)ホテルニューオータニ大阪で実施予定。メインシンポジウムのテーマは「脾臓の血管肉腫」である。

会場の様子

日本動物看護学会第26回大会 開催

 2017年7月1日(土)、2日(日)の2日間にわたり、ヤマザキ学園大学・南大沢キャンパス(東京)において、日本動物看護学会第26回大会が開催された。
 本大会はテーマを「動物看護の歴史と将来展望」と題し、1日目には主催校企画講演として、RVTの草分けであり、カリフォルニア獣医師会RVS諮問委員会委員長であるCarol B Schumacher氏による「動物看護の歴史を振り返って」が、2日目には学会・主催校合同企画シンポジウムとして桜井富士朗先生(日本動物看護学会理事長)、佐々木伸雄先生(動物看護師統一認定機構機構長)、横田淳子氏(日本動物看護職協会会長)、山﨑 薫先生(学校法人ヤマザキ学園理事長)による「動物看護の将来展望」が行われた。このシンポジウムにおいては、桜井先生から動物看護職周辺をめぐり幅広い数多くの統計データが提示されるなど、動物看護師の現状と今後の課題について分析がなされた。
 また、学会主催セミナー「50年後の動物看護学になにを遺すのか―動物看護師が研究に取り組む意義を考える―」神田鉄平先生(倉敷芸術科学大学)では、動物看護職が専門職として定着するには動物看護学の確立が不可欠であることが述べられ、動物看護学研究に必要な方法論等が具体的に解説された。
 一般演題の表彰では、優秀賞に堀井隆行氏(ヤマザキ学園大学)「3Rsに基づくグルーミング教育が実習モデル犬に及ぼすストレス負荷の実態調査―ヤマザキ学園大学における事例―」(ポスター発表)、奨励賞に吉川和幸氏(酪農学園大学)「運動が制限された犬の体重管理に関する臨床的検討」(口頭発表)、黒瀬安寿加氏(倉敷芸術科学大学)「動物由来感染症予防及び環境衛生改善の視点に基づいた大学構内の野良猫対策―動物看護学が社会の問題解決へどのように関わるか―」(口頭発表)が選出された。
 動物看護職の現在から将来に向けての課題と展望、それに取り組む粘り強い姿勢を感じる本大会であった。

会場の様子

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